第1講

2学期が始まりました。

興味や関心、好奇心、向上心、探求心があれば、勉強は苦痛ではなくなります。

「この問題ができるようになりたい」、「あの友達よりできるようになりたい」、「なんでそうなるのだろう?」など、プラスの力(ポジティブ)に働くような思考を持てるようになれば、人生は楽しくなります。

2学期は数学を楽しみながら勉強していきましょう。

第2講

数列という単元は、テーマ別で分類すると、①等差数列・等比数列、②Σ公式を利用した計算、③いろいろな和の計算、④階差数列を利用して一般項を求める、⑤和から一般項を求める、⑥群数列、⑦漸化式、⑧数学的帰納法があります。プラスαとして⑨格子点の個数を求めるという問題もあります。

何年もの間、いろんな生徒を見ていますが、習いたての生徒を見ていると、「①②⑤はなんとかなっている」「④は意味が分かっていないけど公式は使える」「③は問題のパターンを全然把握できていない」「⑥⑦⑧はさっぱり分からない」という生徒が非常に多いです。

例えば、③いろいろな和の計算については、Σという記号は和を表す記号であり、Σがついているからといって、すべての和がΣkなどの公式を使って計算するわけではありません。しかし、Σを見たら、あぁ、あの公式使うやつねと認識している人が多いです。例えるなら、サッカーのユニフォームを着ているからといって、サッカーをしている人とは限らないのに、サッカーやっている人と思っている(いやぁ、良い例え)。

とにかく、最近の生徒の多くは、苦手な単元ベスト3の中に「数列」が入っている気がします。

昨年までは夏期講習の3日間で数列を一気にやるというカリキュラムだったのですが、今年から新課程のⅡBCになって、1学期が①②③をやって、2学期が④〜⑧となっています。

いろいろ書きましたが、数列は全体像①〜⑧をしっかり把握し、各々の内容をしっかり理解しましょう。

演習のところに55テキストのやってほしい問題を書いておくので、必ずやるようにしましょう。

【高校2年生へ】

少しずつ受験が近づいているので、受験生の自覚をもち、高3になって、ゼロからその単元をスタートすることにならないよう、今のうちに習ったものはできるだけ習ったときに固めておきましょう。

定期試験のときのようなその場しのぎの勉強からはそろそろ卒業しなければいけない時期になってきましたよ。

せっかく塾に通っているのだから、学校で習って分からない問題や自分でやっているもので分からない問題はたくさん質問しましょう。

第3講

漸化式にはいろんなタイプがありますが、まずは授業で紹介した基本形の4つはスラスラと一般項を求められるようにしておきましょう。

基本形の4つ以外の漸化式は、{a_n}の漸化式のままでは解けないので、おきかえの誘導がつきます。

b_n=(a_nの式)が与えられるので、それを利用して、{b_n}の漸化式を作ると、基本形の4つのどれかになります。

しかし、実はこの誘導つきの漸化式のタイプもある程度、知識として入れておくのが好ましいです。

難関校になればなるほど、これくらいは誘導なしでもいいかっという感じで、基本形の4つ以外の簡単な漸化式は、常識として自分でおきかえて処理させたりします。

今の時期はその状態にする必要はないので、誘導つきの漸化式もいろんなタイプがあるので、55テキストや持っている問題集で漸化式の問題をたくさん解きましょう。

【雑談】

そろそろ、夏も終わり、朝晩は涼しくなってきましたね。

秋といえば、勉強の秋?いや、私は食欲の秋です。

美味しいものをいっぱい食べて元気になりましょう。

7時間くらい寝て、美味しいものを食べれば勉強もはかどりますよ。

人生を仮に80年とすると、高校生なんて、ほんの一瞬です。

たくさん学んで、たくさん悩んで、たくさん失敗して、たくさん成長しましょう。

若い時の知的好奇心や向上心は、あればあるほど、成長する速度がものすごいです。

「授業だるぅー」っていう人と「今日は何やるんだろう?ワクワク」と思っている人では、成長する速度が全然違います。

仮に既に習っていることでも、この先生はどういうふうに教えるんだろうと興味をもって授業を受けてみるのも楽しいですよ。

もちろん、てんてーのように大人になっても、知的好奇心や向上心はありますが、若いときに比べれば伸びる速度がゆっくりです。

大人たちのほとんどは、学生時代はもっといろいろ頑張れたなぁ~と思っています。

勉強やスポーツや好きなことを一生懸命頑張って、若いうちにとことん伸ばしましょう。

第4講

次回から単元が変わり、三角関数です。楽しみぃ~。

数列を得意単元にするにはまず、クラステキストをしっかり復習し、余裕があれば55テキストで問題演習をしましょう。

とにかく、数列はなんとなく解けるのではなく、公式の仕組みや式の意味など、根本から理解しておけば、演習量が少なくても、十分に戦えます。

数列の和の問題と漸化式はいろんなタイプがあるので、多少演習量が必要になります。

学校の試験が近づいている人はその勉強を優先させ、試験が終わった直後に数列の猛復習をしましょう。

習ったときにいかにその内容を身に着けるかが、大学受験の合格のカギになります。頑張れ!!

第5講

三角関数に入りました。

三角関数の最初の関門は、弧度法と三角関数の定義です。

1.弧度法は弧度法のままとらえること(度数にはなおさない)

0から2πの範囲にある有名角は、動径の位置(角度の線の場所)を問題演習を通して覚えてしまいましょう。

2.三角関数の定義は単位円のものを使うこと(半径rの定義を使わない)

sinθを単位円周上のy座標、cosθを単位円周上のx座標に慣れましょう。

三角関数は他の単元にも影響してくるので、苦手意識を作らないようにしっかり理解していきましょう。

第6講

三角関数では、基本的に、sinθ , cosθの種類と角度の種類をそろえます。

この単元の重要な二大テーマは、「三角方程式・不等式」と「最大・最小」です

あとは、角度のとりうる範囲に注意して、方程式や不等式を解いたり、最大・最小を考えます。

まずは、弧度法に慣れて、式変形がスムーズにできるように問題演習をしっかり行いましょう。

第7講

三角関数は公式がたくさん出てきますが、問題演習をする中で公式を使うことで覚えていきましょう。

加法定理から、2倍角の公式、半角の公式、三角関数の合成など、いろんな公式が作られますが、忘れたときのためにも、作れるようにしておくとよいです。

数学は、最初はなんとなくの理解でも、演習していくうちに理解がだんだん深まっていきます。

しかし、問題演習(自習)をしなければ、理解していたこともどんどん忘れていき、能力は落ちていきます。

自習でいかに定着させるかが鍵になりますが、現代は娯楽が多い世の中になり、せっかくの自由な時間に勉強をすることの難しさは計り知れないと思います。

高1、高2の時期に頑張った人はすごいアドバンテージができます。

将来のライバル達に今のうちから差をつけてやるんだという強い気持ちで日々勉強しましょう。

第8講

三角関数の合成は、この単元では狙われる式変形の一つです。

最終的(共通テスト本番まで)には合成の仕組みも理解しておくことが大事ですが、とりあえず今は、加法定理の逆の認識くらいで、図あるいは単位円周上の座標を利用して、合成できるようになっておけば大丈夫です。

sinθcosθ(or sin2θ)を含む2次の三角関数の最大・最小は頻出です。

sinθとcosθの2次同次式であるか否かで二つのパターンがあります。

演習のところに55テキストの問題番号とページを載せておくので、頑張って身に付けましょう。

第9講

三角関数が終わり、「指数・対数関数」に入りました。

この単元はまず、計算の法則や式変形、累乗と累乗根の変換がスムーズにできるようにたくさん計算問題を解きましょう。

結局、数学で一番大事な力は計算力です。

指数対数は計算力が必須です。

計算はちゃんと練習しないと身につきません。

もたついた計算ではなく、スムーズに計算できるまでたくさん計算問題を解きましょう。

第10講

指数・対数はまず計算力を身に付けましょう。

指数・対数ではグラフも大切にしましょう。

指数関数 y=axのグラフや対数関数 y=logaxのグラフは、底 aについて、「a>1のときは単調増加、0<a<1のときは単調減少」です。

グラフの概形が、指数関数と対数関数で似ていますが、「y=axは、y>0であり、x軸が漸近線」、「y=logaxは、x>0であり、y軸が漸近線」です。

グラフが単調増加のときは、x座標とy座標の大小関係が一致し、グラフが単調減少のときは、x座標とy座標の大小関係が逆になります。

かっこよく書くと、「f(x)が単調増加のとき、p<q ⇔ f(p)<f(q)」であり、「f(x)が単調減少のとき、p<q ⇔ f(p)>f(q)」です。

この知識は、指数不等式や対数不等式を解くときに使います。

底が1より大きいか小さいかで、不等号の向きがそのままか反転するかが変わります。

しっかり根本から理解しておきましょう。

第11講

対数は新しい概念なので、定義からしっかり理解しましょう。

「ax=bを満たす実数xは、x=logabである」というのが対数の定義です。

つまり、「logabとは、aは何乗するとbになるかという数」です。

「ax=b ⇔ x=logab」は、「⇒」と「⇐」両方ともよく使う式変形です。

対数の性質や公式を使いこなし、式変形をスムーズに行えるようになりましょう。

指数・対数の頻出テーマは「1.方程式・不等式」と「2.最大・最小」です。

方程式・不等式では、「底をそろえて指数や真数の部分で比較するタイプ」と「ax=t や logax=tとおくタイプ」があります。

特に、対数の方程式・不等式では、真数条件を忘れないようにしましょう。

第12講

2学期もあっという間に残り少しになりました。

特に、高校2年生はあっという間に3年生になって、いつのまにか受験の直前期になっています。

今やっていることに全力で取り組みましょう。

まずは、小さな目標を作るといいと思います。

「次の定期テストで8割以上を取る」or「1日3時間勉強する」or「1週間で問題集のこの単元を1周する」など達成できそうな目標を作り、それに向けて頑張ってみましょう。

第13講

「微分法」に入りました。

数学Ⅱの微分積分は、他の単元より計算力が必要ですが、個人的には、得点しやすい単元だと思っています。

数列やベクトル、三角関数、図形と方程式などの単元は嫌いな(苦手な)生徒が多いですが、微積が嫌いだという生徒は少ないように感じます。

この単元はグラフを描くことと計算の工夫が非常に重要です。

しかし、計算の工夫(便利な公式があるにも関わらず)をせずに根性で計算する生徒がけっこういます。

計算の工夫を習ったばかりでは難しく感じるかもしれませんが、しっかり身に着けてその工夫に慣れましょう。工夫をしている人と根性で計算している人では、正確性とスピードが格段に違います。

とりあえず、微積は数学が苦手な生徒にも割とオススメの単元です。

しっかり頑張りましょう。