第1講

要点チェック

【1番】

(1) 組合せCの和の形とくれば、二項定理

(2) 4=3+1に分解できるかがポイント

(3) 多項定理を用いて一般項からアプローチして書くのが、記述としては無難。

一般項がなぜその形になるかをちゃんと理解しておきましょう。

【2番】

関数方程式(次数が分かっていない整式ver.)

(1) 恒等式とは、どんな値を代入しても成り立つ等式。この性質を利用。

(2) 両辺の最高次の項に着目して、次数を比較する。

(3) 係数比較法では計算が重くなるので、(1)を利用して数値代入法で解くのがよい。

数値代入法で求めた条件は必要条件に過ぎないので、十分性の確認がいる

すみませんが、(2)の訂正をよろしくお願いします。

関数方程式(次数が分かっていない整式ver.)では、f(x)の次数が分からないとき、この問題ではよく、定数関数(次数が0)を特別扱いして別で調べる必要があると、授業中に少しだけ触れましたが、今回は必要ないかぁーみたいなことを言ってしまいました。

しかし、今回の問題では、f(x)が0でない定数[f(x)の次数が0]のとき、左辺の最高次は2n+1で、右辺の最高次はn+3と確定するのですが、f(x)=0のとき、右辺の最高次は1になるので、特別扱いする必要がありました。

詳しくは「2番の(2)の補足と訂正」を見てください。

第2講

【3番】

正の2数の和の形を含む不等式では、相加・相乗平均の関係が有効。

相加・相乗平均の関係を利用するためには、文字が逆数の形になっていても、掛けたときに文字(変数)が消えないと意味がないので、積が一定値になる(変数xが消える)ような和の形を作らなければいけない。

不等式の連続問題は、前で示したものを使うことがほとんどなので、今回は(1)の不等式が使えるような式変形ができるかがポイント。

【4番】

(1)は授業中紹介した解法のどれでやっても大差はないが、結論が否定表現だったので、授業では背理法にしました。

「p⇒q」の否定は、「p⇒qでない」はNGで、正しいのは「pのとき、qでない」「pであってqでない」「pかつ(qでない)」などで、条件pは仮定にするのではなく、条件pは成り立っている前提で、結論qが正しくないとしましょう。この「p⇒q」の否定のお話だけは、今はそういうもんなんだなと思って受け入れて、めちゃくちゃ数学が得意になったら、なぜそうなるのかを説明できるようになればいいです。

(2)は真か偽か分からないので、成り立たないものを証明しようと思っても不可能なので、まずは特殊な値などで偽にならないかの反例を探し、いくつか代入してみたけど、どれも成り立ちそうなら、真であることの証明を試みましょう。

【5番】

方程式の解の扱い方を上手く使えるかがポイント。

与えられた2数をA , Bとおいて、A+B , ABの値を計算して、A,Bを解にもつ2次方程式を立てる。

A+B , ABがそれぞれα,βの対称式になっているので、α+β,αβの値を利用して、A+B , ABの値を求めるが、次数下げをして計算できるかがポイント。

1学期の3-1の問題のときに板書したと思いますが、解の扱い方を書いておきます。

『2次or3次方程式の解の扱い方』

① 代入して成り立つ(未知数を処理する条件式が欲しい時に使ったり、次数下げの道具としても使えるよね)

② 共有点のx座標 (y=(左辺)、y=(右辺)のグラフの共有点のx座標)

③ 解と係数の関係

④ 因数分解に利用

第3講

【6番】

P(x)を3次式で割ったときの余りは、その3次式を因数分解したときの2次式の因数を上手く利用する。

P(x)をその2次式で割ったときの余りの1次式という条件を利用して、求める余り(高々2次式)は未知数一つで表すことができる。

【7番】

(〇-解)(〇-解)(〇-解)という形の式の値を求めるのに、解を因数分解に利用して多項式を因数分解し、その恒等式の両辺に〇という値を代入して求めることができる。

最後の問いの3次を2次以下に下げるという方法は確実に身に着けておくこと。

第4講

【8番】

実数解の個数とは書いておらず、解の個数と書いてあるので、虚数解もカウントしてよいことに注意する。

f(x)=0 ⇔ (x-2)g(x)=0 であり、f(x)=0は既に、x=2を解に持っていることが分かっているので、3次方程式g(x)=0がx=2を解にもつかもたないかで場合分けするところが最大のポイント。

あとは、g(x)=0がx=2をもつかもたないかのそれぞれの場合で、残りの解がどういう状況にならないといけないかを考える。

【9番】

1の3乗根ωがテーマ。

x^3=1の1以外の残りの二つの解は互いに共役な複素数であり、ωと「ωバー」はともに、x^3=1とx^2+x+1=0を満たしている。

(3)のx^2+x+1で割り切れるというのは因数定理の応用的な問題。

f(α)=0 ⇔ f(x)は(x-α)を因数にもつ ←因数定理

今回は

「f(α)=0かつ f(β)=0 ⇔ f(x)は(x-α)(x-β)を因数にもつ ⇔ f(x)は{x^2-(α+β)x+αβ}を因数にもつ ⇔ f(x)は{x^2-(α+β)x+αβ}で割り切れる」が成り立つので、結果的に「f(α)=0かつ f(β)=0」を示せば、目標達成となる。

第5講

【10番】

10番の解答(訂正)

10番の補足説明

難易度はそこそこあります。

円Ctと求める直線y=mx+nが接するという条件をd=rで立式し、d=rがtについての恒等式となるような定数m , nを求めるという方針。

数学は答えとなるものを求めるために、どういうふうに与えられた条件や題意を言い換えるかを考えるのが醍醐味の一つ。

後半の2直線のなす角は基本問題。

(訂正)

円Ctの半径のt に絶対値をつけましたが、t>0という条件があるので、絶対値はつけなくて大丈夫です。

すみませんでした。ちなみに、絶対値をつけていても問題はありません。

【11番】

11番の解答

円の弦の長さの問題。図形と方程式のザ・定番問題。

弦の半分を利用して、三平方の定理で処理する。以上。

「円の弦の長さは三平方」です。

【12番】

(3)の共通接線の別解

2円の位置関係に関する問題

2円の位置関係を共通接線の本数で把握させるという問題で味付けの仕方がいいですよね。

2円の位置関係は5パターンあり、中心間の距離と半径の和、半径の差の大小関係で決まる。

(3)の2円の共通接線を求める問題は解法がいろいろあるので、一度はどの解法も試してみて、好きな解法を身に着けましょう。計算が煩雑になるときは、別の解法で解けるという能力も必要です。

第6講

【13番】

(3)がメインで、束の方程式を利用する問題。

2つのグラフの交点を通る新しいグラフを求めるときに、束の方程式を使いますが、この知識は忘れやすいと思うので、しっかり復習をしましょう。

【14番】

対称点と折れ線の最小に関する問題。

ぱっと解法が浮かんで欲しい定番問題。

第7講

【15番】

(1)では、∠PQR=120°をどう使うかで、計算の煩雑さが変わってくるような気がします。

(2)では、扇形を利用した面積パズルが自然と浮かんでくるといいですね。

練習として「積分演習プリント」、「積分演習プリントの解答」の13番をやっておくとよいと思います。

【16番】

シンプルで良い問題です。

とにかく図形と方程式で徹底して欲しいことは図を描くことです。

図形と方程式では、問題文から図の状況が描けることと図から情報を読み取ることが非常に重要です。

あとは、与えられた条件をどう使うかなどをしっかり考えましょう。

軌跡の問題の多くは軌跡上の動点がパタメータで表現されているタイプであり、パタメータの存在条件が軌跡となりますが、苦手な人はとりあえず、パタメータを消去して、X,Yの関係式を作るということを目標にしましょう。

また、軌跡の問題では、軌跡の限界も設定されることが多いです。

今回でいうと、s , tは制限があるので、X,Yにも制限があります。

第8講

【17番】

(2)が関門?

P , Qのx座標は2次方程式の2解なので、解と係数の関係で、文字を消去するための関係式を立てておくとよい。

Pのx座標をpとすると、y座標は、C上を利用して p2とするか、ℓ上を利用して kp-1/3とするかで、少し計算量が変わるかもしれないが、計算が重いと感じたら、もう一方のおき方に変えればよい。

あとは、m , nの交点の座標を求めるときに、解と係数の関係で立てた式を利用する。

このとき、m , nの交点のx座標を先に求めると-2k/3となり、これを使ってしまうと、y座標を求めるときに、y座標をkで表すところで、少し戸惑うかもしれない。-2k/3の一つ前を使うとこのハードルは突破できる。

授業ではやらなかったが、m , nの2式から、xを消去する方法でもよいかもしれない。

(3)では、まず、R(X , Y)とおくところが地味に重要。

kの値によって、m , nの交点Rが決まるので、2交点P , Qをもつ条件(1)を考慮して、Rを作りだすような実数kの存在条件(X , Yの条件)を求めるとそれが軌跡になる。

結果的に、パラメータkを消去して、X , Yの関係式を作ることになる。

【18番】

反転の軌跡(軌跡の定番問題) 反転の軌跡

授業では単位ベクトルを利用したが、慣れると非常に便利です。

1.Oを始点として、反転後の位置ベクトルは、自分自身の大きさ(原点からの距離)と反転前の単位ベクトルを利用して表すことができる。

2.逆に、反転前の位置ベクトルは、自分自身の大きさ(原点からの距離)と反転後の単位ベクトルを利用して、表すことができる。

1と2は式の対称性から明らかです。

(3)では、反転後の点の軌跡が求めたいので、反転前の点を反転後の座標(X , Y)を用いて表すのがポイント。

(消したい文字)=(残したい文字)とすると、あとは、代入するだけで軌跡の方程式が得られる。

【19番】

実数解条件の問題。2次試験では狙われやすいテーマ。

「x , yは、x+y=s, xy=tを満たす ⇔ x , y は、X2-sX+t=0の2解である」が成り立ち、この場合は虚数解でもOKなので、s ,tは任意の実数をとる。

しかし、x , yが実数であるという条件がつくと、

「x , yは、x+y=s, xy=tを満たす実数 ⇔ x , y は、X2-sX+t=0の2つの実数解である」が成り立ち、この場合は、(判別式)≧0から、s , tは、s2-4t≧0という制限(実数解条件)がつく。

最後のおまけは、1/6公式で面積を求める。

第9講

【20番】

領域の最大・最小問題。解法の原理は「逆像法」と呼ばれるもの。

領域D内の点(x , y)に対して、f(x , y)の最大値・最小値を求めるには、「f(x , y)がkという値をとる」⇔「f(x , y)=kが成り立つような点(x , y)が領域D内に存在する(逆像法)」⇔「f(x , y)=kが領域Dと共有点をもつ」と言い換えます。

結果的に、領域D内の点(x , y)に対して、f(x , y)の最大値・最小値を求める方法は、f(x , y)=k … ①とおいて、①と領域Dが共有点をもつようなkの最大値・最小値を考えればよいことになり、①を領域外から動かして、ぶつかり始めと終わりが最大・最小となるというシナリオです。

今回の問題は、y+x2 =kとおくと、y=-x2+k(これを曲線Cと呼ぶことにする)となり、頂点(0 , k)の放物線を領域外からぶつけることになります。

kの最小値は明らかに、点(0 , -2)を通るときと分かりますが、kの最大値は、曲線Cと円x2+y2=4が第1象限で接すると予想します。

作成者側がほぼ確実に接する状況で最大or最小が起こるような設定で問題を作ります。

「接する」の処理の仕方は、曲線Cと円の2式を連立して、xを消去し、yの2次方程式の(判別式)=0を用います。

このとき、きちんと接点の座標を求め、領域内の点で接することを断ってから、最大値◯◯をとると記述しましょう。

【21番】

通過領域の問題。

原理は軌跡や領域の最大・最小と同じ「逆像法」というやつです。

ℓ:y=-2ax+4+a2は、aの値を一つ決めると直線ℓが一つ定まります。

通過領域内の点(X , Y)は、その点を通った直線ℓが存在する、つまり、その直線を作り出した実数aが存在する(逆像法)というふうに言い換えることができ、実数aの存在条件(X , Yの条件)を求めることで通過領域が求まります。

通過領域が初めての人は次のプリントを参考にして下さい。

逆像法①(通過領域など)

通過領域

(2)はm=x2+y2が原点を中心とする半径√mの円を表すので、mの値を大きくすると、いずれ(1)の領域の境界線である放物線とぶつかります。

このとき、点(0 , 4)で接するときにmが最大となるという設定では問題上おもしろくないので、接点のy座標は0<y<4と予想し、20番と同様の処理で放物線の両サイドに接点があることを示し、最大値をとることを記述しましょう。

第10講

【22番】

(1)は交点の位置ベクトルの問題で、スムーズに解けなければいけない問題です。

(1)は、Eが「① AB上 , ② DC上」を利用し、基準ベクトルb , dを用いて、2通りで表して係数比較です。

同様に、Fが「① AD上 , ② BC上」を利用し、基準ベクトルb , dを用いて、2通りで表して係数比較です。

(2)は、始点をAにすれば、あとは一本道です。

(3)は、(2)を利用して、ベクトルPQ=k×(ベクトルQR)が成り立つことを示しますが、証明なので成り立つ前提で書かないように注意しましょう。

もちろん、ベクトルPR=k×(ベクトルQR)など、3点を利用していれば、始点や終点は何でもよいです。

【23番】

23番の解答

成分表示での大きさや内積の計算、また、内積の定義などがちゃんと使えれば、特に困ることはないと思います。

最後の三角形の面積は、ベクトルを用いた公式を覚えておきましょう。

【24番】

24番の解答

OPが∠Oの二等分線なので、AP:PB=OA:OB=1:2で、Pの位置が分かります。

Qが「① AM上 , ② OB上」を利用し、基準ベクトルOA , OBを用いて、2通りで表して係数比較です。

(2)は、「ベクトルの大きさは2乗経由」です(2乗の値を求め、√をとる)。

【25番】

ベクトルの終点の存在範囲の問題。

s , tに制限をかけると、終点の位置が限定されてしまう。

斜交座標の知識があれば、存在範囲はすぐ分かります。

まずは、記述なしの答えだけでいいので、存在範囲を求められるようになりましょう。

(共線条件や斜交座標のどちらの方法でもよいので、答えとなる領域は分かるようにしましょう)

授業では一応、存在範囲が説明の記述も書きましたが、この記述は最後の詰めの勉強の時でよいと思います。

とりあえず、2次試験の採点が厳しそうな大学を受ける人は、最終的には、存在範囲の説明部分の記述も書けるようにしておきましょう。

第11講

【26番】

円のベクトル方程式の問題。

授業中に3つの解法を紹介しましたが、一番楽なのは、P(x , y)とおく解法です。

与式に登場するベクトルを成分表示して、大きさや内積の計算をすれば、x , yの関係式となり、平方完成して、中心と半径が求まります。

しかし、座標が与えられていないとこの解法はとれないので、円のベクトル方程式の大事な2つの形のどちらかを作りにいきましょう。

余裕がある人は「問題:円のベクトル方程式」をやっておきましょう。

解答:円のベクトル方程式

【27番】

空間内での、交点の位置ベクトルを求める基本問題。

(2)は、Sが「① OR上 , ② 平面ABC上」を利用し、基準ベクトル a , b , cを用いて、2通りで表して係数比較でもよいですが、①を利用してベクトルOSを基準ベクトル a , b , cを用いて表し、②は共面条件(係数足して1)を利用すると早い。

(3)は、線分比を利用して、四面体をつぶしていくイメージです。

1学期のテキスト7-2の空間バージョンです。

【34番】

空間の直線は、ベクトルで立式するのが基本方針です。

x軸、y軸、z軸は基本的に描かない。

直線のベクトル方程式の立式は、(直線上の点)=(通る点)+t×(方向ベクトル)ですが、方向ベクトルの成分は値が小さいものを選ぶと、後の計算が少しだけラクになります。

34番の解答

第12講

【29番】

内積に関する計算問題。

(1)は、Dが「① 直線AB上 ② OD⊥AB」であることを利用します。

ベクトルの定番の計算処理です。

(2)は、上手く処理しないと答えを求めるのに計算で、もたつく可能性が高い!?です。

普段から、なるべく重たい計算は避けて工夫した計算を考えましょう。

【30番】

ベクトルを利用した三角形の面積の問題。

平行四辺形では、ベクトルを立式するときは「つなげる」が非常に有効です。

(2)で求めたcosθの値は(3)で面積を求めるために必要なsinθの値を求めるための誘導ですが、これは無視するのがよいと思います。

ベクトルでの三角形の面積公式を利用すれば、2つのベクトルの大きさと内積の値だけで計算できるので、そちらを使う方が得策だと思います。

【31番】

ベクトルの成分の計算問題。

「エの問い」では、「θが最小⇔cosθが最大」と言い換えれるかがポイント。

オとカの問題は、いろいろ解き方がありますが、授業では、30番のようにベクトルでの面積公式を利用しましたが、そのとき、計算を遠回りしてしまいました。

sin(t+π/4)=Xとおいて、√(根号)の中を平方完成しますが、すでに平方完成されているのに、一度展開して平方完成してしまうという、カッコ悪いことをしてしまいました。

全然間違っていないのですが、遠回りをしてしまっているので。確認をお願いします。

後日、訂正したものをアップしておきます。

別解として、OAとOPのなす角θに対して、2辺 OAとOPの長さが一定なので、sinθが最大のとき面積が最大となりますが、sinθ=1 (θ=π/2)が取れることを示しておくのがよいと思います。

補講

【32番】

(1)は、共面条件に関する問題。

「4点O , A , B , C が同一平面上にある ⇔ (ベクトルOC)=s×(ベクトルOA)+t×(ベクトルOB)を満たす実数 s , tが存在する」

(2)は、ベクトルでの三角形の面積公式を利用。

【33番】

(1) 空間座標の三角形の外心を求める問題ですが、外心Pが平面上にあるという条件と外心の性質を利用して、Pを決定させます。

Pが外心であることは「PA=PB=PC」or「各辺の垂直二等分線の交点」のどちらかを使いましょう。

別解として、三角形ABCが∠A=90°の直角三角形であることに気づけば、直径がBCなので、BCの中点がPになります。

(2)では、別解のプリントを配りましたが、授業で扱った、外積を利用して、平面ABCの法線ベクトルを作ると計算が楽になります。

法線ベクトルの単位ベクトルを利用しましょう。

外積と法線ベクトル

【34番】

第11講を参照。

【35番】

空間座標と軌跡の問題。

パラメータ表示で表される軌跡の考え方を利用します。

(1)は、空間上の直線(線分)はベクトルで立式することがポイント。

(2)は、実数t によって、Q(a , b , 0)が定まる連動型の軌跡。

(1)で立てた 「t とa , bの関係式」を満たす実数 t が存在するようなa , b の条件を求めます。

求めたa , bの条件が軌跡となります。

結果的に、パラメータtを消去すると、a , bの関係式が求まりますが、tがすぐには消去できないことと、途中に文字で割る場面があるので場合分けが必要なところが難所だと思います。

【36番】

(1)(2)は典型問題。

(2)は、普通に処理しても計算はそんなに重くないが、外積を利用して平面ABCの法線ベクトルを作ります。

そうすると、「ベクトルOHが平面ABCと垂直であること」を「ベクトルOHが法線ベクトルと平行」と言い換えることができ、未知数を一つだけでベクトルOH(or 点H)を設定することができます。

外積は絶対に身に付けないといけないわけではないですが、「空間座標で、○○が平面と垂直である」という状況のときに、外積で法線ベクトルを作り、それを利用すれば計算が楽になります。

外積と法線ベクトル

(3)はベクトルOHの単位ベクトルを利用するとよい。

復習

問題を難易度や解きやすさでA , B , C , Dの評価をつけておきました。

扱った問題は全部復習して欲しいですが、どうしても数学が苦手な人は、A , Bを重点的に復習しましょう。

あくまで個人的な感覚なので、ランク付けは参考程度にして下さい。

A:解けないといけない問題

B:合格者なら正解する人が多いと思われる問題

C:解けるとアドバンテージが大きく得られる問題

D:解ける人が少なくあまり差がつかないであろう問題


A:1番、5番、7番、11番、14番、20番、22番、23番、24番、28番、30番、32番、34番

B:2番、3番、4番、6番、8番、9番、12番、16番、17番、18番、19番、21番、25番、26番、27番、29番、31番、36番

C:10番、13番、15番、33番、35番

D:特に該当する問題はないが、強いて言うなら、10番と13番の(3)は、ほとんどの受験生はできないと思われます。