第1講

要点チェック

【1-1について】難易度:A

多項式ver.の恒等式で未定数(係数)を決定させる方法は「① 係数比較法 ② 数値代入法」がある。

②の数値代入法では、都合の良い値で必要条件を求め、それが十分条件でもあることを示す。

今回は、x-10=Xとおきかえて、Xについての恒等式で考えることで、煩雑な計算を避けることができる。

問題を解くときに、思いついた方法では明らかに計算が重そうな場合はいったん工夫を考えてみましょう。

【1-2について】難易度:B (後半の等号成立条件は難易度C)

授業でまとめた絶対値のアイテムは覚えておきましょう。

今回の条件付きの不等式は、対称性があるので、まずは対称性を利用した式変形や条件の使い方を考えてみるのがよい。

対称性を上手く使う方法が思いつかないときは、一文字消去で攻めていく。

今回は、等号成立条件がやや難易度が高い。

有名な整数問題で、1/a+1/b+1/c=1を満たす自然数の組 a , b , c を求める問題を経験したことがあると思います。このとき、多くの場合は1≦a≦b≦cという条件が書いてあるが、もしこの条件がなければ、いったん、a , b , cの大小関係を1≦a≦b≦cで設定して考えて、あとは対称性より、他の大小関係も同様にして答えを求めるという方針になる。

今回も、a , b , cに大小関係の条件が書かれていないので、a≦b≦cという条件をつけて、a+b+c=0 , ab≦0 , bc≦0 , ca≦0について考えていくという方針になる。

もしくは、aが最小という条件をつけて、a≦b かつ a≦cという状況で試してみるのも一つの手ではないかと思います。

【1-3について】難易度:A

不等式の証明が連続しているときは、後者の不等式は前で示した不等式の結果を利用することが多い

このとき、その示した不等式が条件付きなら、その不等式を利用するときは、必ず条件を満たしていることを記述(明記)してから使うことが重要。

第2講

要点チェック

【2-1について】難易度:A

授業でまとめた2次方程式の2解の扱い方について、もし自分が思いついた解法で粘ったけど、途中で行き詰ったときには、解の使い方を変えて別のアプローチも模索してみましょう。

今回は、2解 α, βとあるので、2次方程式の解と係数の関係を使いたくなるかなと思います。

また、a , bは3次方程式の係数部分にあるので、もう一つの解を設定して、こちらも解と係数の関係で立式したくなるでしょうか。

この解法でも、α+β , αβをそれぞれ塊と見て、連立方程式を処理すれば、そこまで計算も重くなく、無事、

答えにたどり着ける。

別のアプローチとしては、3次以上の方程式では2解の和と積の値があれば、2次の因数を作ることができる。

あとは、残りの因数を設定して因数分解し、恒等式として両辺の同次の項の係数比較をするか、もしくは、左辺がこの2次の因数で割り切れるので、余り0として処理するという解法も道具として持っておきたい。

【2-2について】難易度:A

多項式の除法の根本となるのが、除法の原理と呼ばれる「(割られる式)=(割る式)×(商)+(余り)」である。

(1)について、1次式で割ったときの余りとくれば、剰余の定理。

「剰余の定理:多項式P(x)について、P(x)を1次式 (x-k)で割ったときの余りはP(k)である」

(2)については、3次式で割ったときの余りは、2次式で割った余りの条件を上手く使えば、未知数を一つで設定できる。パターン問題としてすぐ処理できるようになっておくとよいが、授業で説明したように、しっかり根本から理解しておこう。

以下、少しだけ深い話をするので興味がある人は読んでください

整数の分野で、「a-bがpの倍数」 ⇔ 「aとbはpで割ったときの余りが等しい」という重要事項があり、これがいわゆる、「aとbは pを法として合同といい、a≡b (mod p)と表す」という合同式というもの。

これの類似として、「f(x)-g(x)がh(x)の倍数」 ⇔ 「f(x)とg(x)はh(x)で割ったときの余りが等しい」つまり、「f(x)≡g(x) mod h(x)」である。

多項式ver.の合同式を使うときは、ちゃんと定義してから使うのがいいと思います。

今回の問題では、f(x)=(x-1)2(x+1)Q(x)+R(x) … ①(R(x)は高々2次式)と表せるので、①より、

f(x) - R(x) =(x-1)2(x+1)Q(x)となり、f(x)-R(x)は (x-1)2 の倍数であり、f(x)とR(x)は (x-1)2で割ったときの余りが等しい。

よって、R(x)は (x-1)2で割ったときの余りは2x-1となり、R(x)=a(x-1)2+2x-1 (aは定数)と表せるという流れである。

【2-3について】難易度:A

共役解の定理(受験数学用語(造語)!?)←この言葉を記述では使わないでね。

「実数係数の方程式(多項式)では、a+biを解にもてば、a-biも解に持つ」が成り立ち、これを利用するときは、方程式が実数係数であるということを記述してから、使うようにしましょう。

今回は、P(x)=0 が2解 1±√3iを解にもつことから、2-1のところでも書いたように、2解の和と積を利用して、2次の因数を作り、方程式の左辺がこの2次の因数をもつということを利用して処理しましょう。

第3講

要点チェック

【3-1について】難易度:A

x , y , z の対称式の連立方程式は、基本対称式 x+y+z , xy+yz+zx , xyzの値を利用して、x , y , zを3解にもつ3次方程式を作る。

この手法は、2次ver.でよく出てくる。

途中、文字係数の3次方程式が出てくるが、解の候補となる値を代入して、1次の因数が一つ見つからないかを探すこと。

また、文字係数の2次方程式もたすき掛けなどで因数分解ができないかを試みる。

判別式が平方数や完全平方式になる場合は、たすき掛けができる。

【3-2について】難易度:C

共通解の問題は、共通解をαとおいて、2式を連立して次数を下げる。

共通である1つの実数解と共通でない2つの虚数解をもつという条件から、a , bが満たす条件を求めていく。

特に、共通でない2つの虚数解をもつという条件の方の扱いが少し難しいと思うが、a , bに対称性があることと、a , b が従属な関係なので、aもしくはb のどちらかの条件に書き換えることができる。

【3-3について】難易度:A

1の3乗根ω関連の問題。

授業で紹介した知識は覚えておこう。

ωnの指数部分nは、ω3=1を利用すれば、n=0 , 1 , 2にすることができ、さらに、ω2+ω+1=0を利用すれば、ωnの指数部分nは 、最終的にn=0 , 1にすることができる。

授業中、宿題にもしたが、複素数の相等の証明は必ずできるように!!

複素数の相等を利用するときは、単に登場している文字が実数と断るだけでも基本的に問題ないはずだが、背理法で示してもたかが知れているので、試験では根本から証明しておくと印象が良いし、見栄えも良いだろう。

後半の x2+1で割ったときの余りは1次式以下の多項式で設定し、x=i やx=-i を代入することで、未知数が決定できる。難しく考えないようにしましょう。

第4講

配布物:図形と方程式(全部のせ)

【伝言】

今回から、図形と方程式という単元に入りました。

個人的には、この単元は高校数学の中では奥が深い単元だと思っています。

なので、難関校では、特に差がつきやすい単元だと思います。

得意な単元と言えるように頑張っていきましょう。

「数学Ⅱ:複素数と方程式」が終わりましたが、授業では扱っていないけどやっておきたいテーマがあるので紹介しておきます。

それは、虚数係数の方程式についてです。

複素数 の8を参考にして、ⅠAⅡBの55テキストのP.332の20番をやっておいて欲しいです。

 

要点チェック

【4-1について】難易度:A 

まずはしっかり図を描くこと。

図を描くことで、内角の二等分線の一つが y軸であることが分かる。

あとは、内心を求めたいので、内心の定義や性質を利用すると、内心の位置が決定できる。

内心は「3つの内角の二等分線の交点」「3辺からの距離が等しい」がポイント。

【4-2について】難易度:A((3)はB)

(1)について、円と直線が2点で交わる条件は「d<r」や「D>0」があるが、このどちらを使うべきかは、計算量やこの後の問いに2交点のx 座標が必要かどうかなどで判断する。

(2)について、束の方程式はしっかりアイテムとして身に着けておきましょう。

2つのグラフの交点を通るグラフに関する問題が出たら、反応できるようにしましょう。

授業では触れませんでしたが、束の方程式は2つの交点を通る曲線をすべてを表現できているわけではないので、最後に、2交点A , Bとx軸上に中心がある円はただ一つしか存在しないので、求めたものが必要十分であるという記述があると最高だが、個人的には気にしない。

(3)について、難しい知識や発想が必要なわけではないが、円と接線の性質と(2)で求めた中心が利用できないかを考えてみる。やはり、図を描くことがポイント。

【4-3について】難易度:C

連立方程式の同値変形を意識する。共有点とは、x , y 座標がともに実数であることに注意する。

x を消去すれば、yの2次方程式となるが、yを消去するとxの4次方程式となるので、基本的には扱うときは、やはり次数が低い方がラクと考えるべきである。

第5講

配布物:2円の位置関係 , 5-1の別解

【5-1について】難易度:C

まずはしっかり図を描きましょう。

(1)について、解法としては、円の方程式を設定して3点を代入するか、円の中心は三角形DEFの各辺の垂直二等分線上にあることを利用する方法がある。

円の重要事項として、「円の中心は任意の弦の垂直二等分線上にある」を意識しておくとよい。

(2)について、難易度はけっこう高め。

t の値を変えると、円C1の中心や半径が変わる。

このとき、最大最小問題などとは異なり、t の値で場合分けして求める角度が変わることは考えにくいので、特殊な状況(正三角形)で答えを予想し、何をするかの方針を立てるとよい。

(3)について、(2)の結果から、題意を満たす状況は内接しかないことになる。

大事な姿勢として、「図形問題は前の結果を使うことが多い」を忘れずに!!

しかし、今回は(2)を無視して、「内接か内包する」で不等式を立てて処理しても大差は全くない。

【5-2について】難易度:A

(1)について、与式を平方完成し、円の標準形 「(x-p)2+(y-q)2=~」とよばれる形に直し、これが円を表す条件は右辺が正であることである。

(2)について、(3)のことを考慮して、[d≦r]で求めるのではなく、2つのグラフの方程式を連立して、2次方程式を立て、「D≧0」で求めるのがよい。

(3)について、

実数mのとりうる範囲に注意すると、軌跡の限界(制限)が存在する。

(軌跡上の点を (X , Y)とすると、実数mの存在条件から、Xは全実数はとれない)

数学がそこまで得意でない人はとりあえず、パラメータで表された軌跡では、以下を意識すればよい。

  • パラメータを消去してX , Yの関係式を作る
  • パラメータ表示されたXに制限がないか(定義域)に注意する

数学をちゃんと学びたい人は、以下を意識すればよい。

「本来はパラメータを1つ定めると、軌跡上の点が1つ定まる」ので、軌跡上の点はパラメータを用いて表される。

このとき、形式的には(結果的には)パラメータを消去すれば、X , Yの関係式は作れるが、連立方程式の式変形が同値であることに注意して、点(X , Y)を作り出すパラメータが実数で存在するようなX , Yの条件を考えなければならない。

軌跡や領域全般は「逆像法」という原理を用いていることが多く、パラメータの存在条件を求めるとそれが、軌跡上の点が満たす条件が得られ、その条件式で軌跡(図形)が分かる。

第6講

配布物:逆像法① , 逆像法②(パラメータ表示と軌跡) , 通過領域 , 授業の省略

余裕がある人は事前に知っておくとよい問題:解の配置問題(少なくとも一つの実数解)

(この問題の解法はいろいろあって別に覚える必要はないが、処理の仕方を知っておくと出題されたときに気持ち的にラクです!?)

通過領域の問題は、逆像法を利用すると解の配置問題に帰着するので、上の問題をスムーズに処理できるようになっておくと非常に良い。受験までに身に着けておいて損はないと思います。

【伝言】

1学期のうちにやっておいて欲しい軌跡の問題:P.342の22番(ⅠAⅡBの55テキスト)

反転の軌跡というテーマで、あらかじめ知識として知っておくとよい。

単位ベクトル(or 同じ向きの方向ベクトル)を利用する解法を身に着けておくのがオススメ。

反転の軌跡 、てんてーが作った解答

【5-3について】難易度:A

(1)について、最も思いつきやすい解法は、2直線の交点として、A’ や B'の座標を求め、x軸やy軸に関して対称移動してP , Qを求める方法だろう。特に計算も重くないので、この方法でよい。

他の解法としては、A'(a , ma)とおいて、ベクトルの内積が0を利用して、aを決定させる方法などがあるが、とりあえず、図形問題では思ついた解法をやってみて、計算が重くなければ、そのまま突き進んで答えを出せばよい。

(2)については、内分点の公式を利用するだけ。

(3)について、R(X , Y)とおくと、X , Yがパラメータmで表される。

形式的には、パラメータmを消去することになるが、m>0という条件や、X=f(m)とY=g(m)の2式から連立して得られたY=-mXは元のどちらの式と組み合わせるのかなど、同値変形を意識して、X , Yの条件(mの存在条件)を求める。

そして、mを消去するときに、X=0(m=1)とX≠0(m≠1)の場合分けがいることもポイント。

(原理は、X=f(m) , Y=g(m)を同時に満たす実数m が m>0の範囲で存在するような点(X ,Y)全体が求める軌跡)

類題は2直線の交点の軌跡(55テキストP.341の19番)。

【6-1について】難易度:A

領域の最大・最小の原理は、プリントの右下「◎領域の最大・最小」の部分を参照。

領域の最大・最小で曲線が登場する場合は、接するという処理ができるかを問いたいので、最大と最小の少なくとも一方は接するという状況で起こる設定になっていることがほとんど。

このとき、接点が領域内にあるかが明らかでない場合は、接点が領域内にあることを示してから、最大や最小という言葉を使うのがよい。

2次方程式の重解 x=-b/2aは便利なので、覚えておこう(解の公式でD=0にするだけだが)。

第7講

【配布物と補足プリント】:授業の省略と6-3(1)の方針ベクトルの一次独立

【6-2について】難易度:A

(1)(2)については、(3)を解くための準備をしているだけで、ただの計算問題。

(3)については、ax+y=kとおくと、傾きが-aが(4 , √3)における接線の傾き-1/√3より、大きいか小さいかで場合分けがいる。

kの最大値についての場合分け(ii)について、解答の書き方を少し訂正しておきます。(授業中の書き方のままでも大丈夫です…)

(ii) -a>-1/√3、つまり、0<a<1/√3のとき、

【訂正】直線 ①(ax+y=k)は領域Eと3<x<4の範囲で接し、このとき、kは最大となる。

このとき、・・・(以下略)

【6-3について】難易度:A

(1)について、t=0のとき、P(0 , 0)となり、直線PQがy軸に平行な直線x=0となり、傾きが存在しません。

この特殊な場合をきちんと処理しましょう。場合分けをするか、場合分けを避ける方法をとるかは自由。

(2)について、重要なテーマである「通過領域」です。

解き方はいろいろありますが、まずは、逆像法という解法を身に着けておきましょう。

通過領域内の点(X , Y)は、その点を通る直線が存在するということ、これを言い換えれば、直線の式に(X , Y)を代入し、その方程式を満たすような実数 t が存在するということとなり、結果的には、(判別式D)≧0となる。

【7-1について】難易度:A

基本問題だが、非常に重要。

平面ベクトルで重要なのは、「平面上の任意のベクトルは、2つの一次独立なベクトルを用いて、ただ1通りで表せる」ということ。これを利用する問題は多い。

交点の位置ベクトルの問題では、終点(交点)が2つの図形上に乗っかっていることを利用して、2通りで表して係数比較をすれば、終点の位置を決定できる。

係数比較するときは、2つの基準ベクトルが「一次独立」であるという記述を必ず書きましょう。

ベクトルの立式は人それぞれ好みがあると思うので、自由に式を立てればよい。

また、共線条件(係数足して1)を利用できるときは、どんどん使っていきましょう。

共線条件(係数足して1)を利用するときは、ベクトルの始点がそろっていることと、終点3点が同一直線上にあることを確認してから使うようにしましょう。

【7-2について】難易度:A

(1)については、始点をOにそろえるだけ。

(2)について、2通りで表して係数比較をしてもよいが、(1)でベクトルOCが求まっているので、基準のベクトルa , bを用いて、k×(分点公式)の形に式変形すれば、Cの正確な位置が決定(記述)できる。

この問題を練習するときは、後者をオススメしておきたい。

(3)について、(2)で求めた線分比を利用して、求めたい面積を∆OABを用いて表す。

第8講

【配布物と補足プリント】:8-3の解答 , 斜交座標

【7-3について】難易度:B

2つのベクトルが0ベクトルでないとき、「(垂直)⇔(内積)=0」なので、0<θ<πの任意のθで、ベクトルORとABの(内積)=0という等式が成り立たないための t の範囲を求める。この条件の求め方はいろんな解法が考えられる。

(方法1)ベクトルORとABの(内積)=0という等式から、cosθを t を用いて表し、それが -1<cosθ<1を満たすようなtの条件(範囲)を求め、それを否定する。(もしくは、cosθ≦-1 , 1≦cosθを満たすような t の値の範囲を求める)

(方法2)授業で扱ったように、ベクトルORとABの(内積)=0という等式を6cosθ=k(or cosθ=k)という置き換えをして、kについての方程式 f(k)=0を作る。kのとりうる範囲に注意して、f(k)=0が実数解をもたないための条件(tの範囲)を求める。このとき、y=f(k)とy=0のグラフを利用するのがオススメ。

方程式の解をグラフでとらえるというのは非常に大事な考え方。

【8-1について】難易度:C

以下、ベクトルをオレンジ色で表現します。

この問題の答えはおそらく、特殊な四角形(正方形、長方形、平行四辺形、ひし形、等脚台形)と予想できるが、どこから手をつけようか迷うだろう。

例えば、二つの基準ベクトルAB , ADを用いて、ベクトルAXを表すか悩むところだが、A , B , C , Dが対等なので、ここは平等に位置ベクトルを用いて表して始めてみるのがよさそう。

まずは、Xが X=A , B , C , D であるというを特殊な状況で考えると、A , B , C , Dがどこも直角であるという結果が得られるので、長方形と予想ができる。

こういう考え方は難関校でもしばしば見かける(授業では全称問題のアプローチというふうに言って、説明しました)。

例えば、整数の単元で「任意の整数nに対して、~を満たすような整数(a , b)の組を求めよ」問題があったとしよう。n=1 , 2 などを代入してみると、a ,bが満たすべき必要条件が得られ、aは偶数でなければならないなどの情報が分かったりする。(あくまで、例え話です)

動点Xによらず、等式がつねに成り立つという条件は、X(x)についての恒等式的な扱いをする。

「xについての等式 ax+b=0がxについての恒等式となる条件はa=b=0である」と同じように考えれば、今回の問題のベクトル xについての等式もこれと同じような扱い方をすれば、2つの条件式「① a+c=b+d a・c=b・d」が得られる。

あとはこの2つの条件① , ②を利用して長方形であることを示す。

授業では、平行四辺形と内角の1つが直角であることを示して、長方形であることを言ったが、もっと手っ取り早い方法として、∠A=90°を示せば、後は同様にして、∠B=∠C=∠D=90°とするのが端的であり、長方形の定義にも当てはまっていて、納得がいくと思う。

しかし、記述答案では「同様にして」を使うときは本当に「同様にして」なのかをしっかり吟味して欲しい。

以下、興味がある人は、「同様にして」の吟味について読んでください。

条件式①と②はまず、acbd に対称性があるのが分かる。

acの文字立場を入れ替えても、元と同じ式になる。

つまり、∠A=90°ならば、同様にして、∠C=90°となる。

bd の文字立場を入れ替えても、元と同じ式になる。

つまり、∠B=90°ならば、同様にして、∠D=90°となる。

また、a , c」と「b , dのこの2組にも対称性がある。

①と②において、a , cのところをb , dに置き換えて、b , dのところをa , cに置き換えても①、②の条件式と変わらない。

以上より、∠A=90°を示せば、後は同様にして、∠B=∠C=∠D=90°となる。

【8-2について】難易度:A

まず、動点Pが満たす等式を見て、円のベクトル方程式だろうと判断できるとよい。

円のベクトル方程式は、授業で紹介した「① 中心、半径 ver. ② 直径の両端ver.」の2つは知識として入れておこう。

次回の授業で問題の解説をします。

円のベクトル方程式などの補強は、夏期講習中に自主課題としてOMRにアップします。

【8-3について】難易度:A

ベクトルの終点の存在範囲の問題。

記述答案を書くのが少しめんどくさい問題であり、個人的な意見としては、大学教授はわざわざこの記述を見るために出題はしないだろう。

どちらかというと、s , tの関係式や条件で、存在範囲がちゃんと図示できるかが重要。

存在範囲を図示し、その図形の面積を求める出題がされることがある。

個人的には、存在範囲の記述の練習は直前期でもよいと思う。

【問題のランク付け】

勝手に個人的に感じた難易度評価をしておきました。

問題を難易度や解きやすさでA , B , C , Dの評価をつけています。

扱った問題は全部復習して欲しいですが、どうしても数学が苦手な人は、A , Bを重点的に復習しましょう。

仮に捨て問だったとしても、その問題から学べることはあります。

あくまで個人的な感覚なので、ランク付けは参考程度にして下さい。

A:解けないといけない問題

B:合格者なら正解する人が多いと思われる問題

C:解けるとアドバンテージが大きく得られる問題

D:解ける人が少なくあまり差がつかないであろう問題